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【2011年5月22日 24時30分】 [【11年05月】]

いつも、ご訪問、ありがとうございます。
少し前にオペレーション猫達から戻ってきた mito_and_tanu です。

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5月22日の日曜日の深夜、それはおこったのです。


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境内 5月22日 24時20分
日曜日は夕方から雨が降っていて、それが夜になってようやく降り止んでいた。 
縞君達の為のオペレーション猫達は雨でも作戦中止はない。 この日も深夜に縞君たちの所へ。真っ暗の中、作戦終了で引き上げようとするとき、どこかで猫がファーと威嚇している。 縞君達はそんな事を言うはずがないし、誰だろうと思ってLEDライトを照らすと、縞君が良く座っている境内の片隅に誰かが。

近寄ってみると、縞君に似た雉虎模様、でも縞君ではない。顔を見ると、以前に見覚えのある顔。時々縞君達のところに来て一緒に座ったりしていた雄猫でmito_and_tanuが福ちゃんと呼んでいた子だ。

壁に寄り添うようにうずくまった福ちゃんの毛皮は雨に濡れて泥だらけになっている。 ひと目見ただけでも異常事態は明らか。 怪我? 病気?
福ちゃんは今まで何度か顔を見ましたが触れたことはない。 さらに、手元には縞君たちへのご飯以外何もなし…どうしよう…

手を差し出すとシャーっと威嚇しますが動こうとはしなかった。 噛み付かれるかもと思いながらもさらに手を伸ばすと、福ちゃんは手を伸ばしてブロック塀にかじりつこうとしますが、登れずにずり落ちてしまう。 それでも必死に登ろうとする福ちゃん。

足が立たないんだ… 怪我。なぜ? 立てない… 事故? 助けないと…
どうすれば? 色々な事が頭の中を巡りますが、考えがまとまりまらない…
捕まえられる? 多分… でも、どうやってつれてゆく? 抱いて? 暴れたら無理… どうする? キャリー、そうだ。家にキャリーバッグがある。戻れれば… それまで動かずにいてくれれば…

決心して手を伸ばして体を触ると、福ちゃんは手をバタバタさせたけれど相変わらずその場を動けない。 これなら、戻ってくるまでここにいてくれる。急ごう…
後で気が付いたことだったが、縞君達へのご飯を置き忘れて、手ぶらで大急ぎで家に戻り、キャリーを出し、ペットシーツを敷き、それをかかえて再びその場所へ。

福ちゃんはまだそこにいました。 噛み付かれるかもしれないなと思い(以前白美さんに噛まれた)手をペットシーツで包み、福ちゃんの体をつかむと思ったよりおとなしくつかまり、キャリーの中へ。 大急ぎで蓋を閉じ、家へ。

怪我をしてることはほぼ間違いなし。でも、抱いたときには外傷らしきものはなし… 骨折? 事故で足が折れたのかも… ともかく病院… 今は?…25時…どこなら?
探さないと… ネット…パソコン… 夜間救急動物医療センター? これなら大丈夫かも… 何処? タクシーで行ける… お金… 良かった、今日コンタクトを無くしたんだ…作り直すんで金をおろしてた。大丈夫…

電話、電話しないと…

来院前に電話連絡をという注意書きがあったので急いで電話。状況を伝えるとすぐに来てかまわないとの回答。 取るものも取り敢えず、福ちゃんの入ったキャリーを揺らさぬように気をつけながら駅前のタクシープールへ。

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夜間救急医療センター 5月23日 午前2時
タクシーで到着した医療センターで福ちゃんは酸素室に収容され当直の先生の診断を受けることに。 待つことしばし、外を見てもここが何処なのか良くわからない。 福ちゃんの治療が済んでもタクシーを呼ばなければ帰りようもない。 明日は(もう、今日か…)どうしよう、月曜だ…そんな事を考えているうちに呼ばれて診察室で数葉のレントゲン写真を前に先生は説明を始めた。

それによれば、足ではなく、骨盤と脊髄、大たい骨の付け根(かん骨丘)が骨折しているという。さらに左足には古い骨折痕があり、一度粉砕骨折した跡があるという。
古傷は既に固まっているので問題が無いが、骨盤と脊椎の骨折は深刻で後遺症が出るという。今も立てないので、おそらく今後も立てないだろう。それ以外にも自力で排泄できない可能性が高い。と。

足の骨折で立てないのかと思ったが予想以上に深刻な事態… せめてもの救いは大きな出血はなさそうで、おそらく命に別状は無いだろうということ。 それでも、内出血の可能性もあるので明日、すぐに通常の病院に行くべきだという。

そうは言っても、掛かりつけの病院があるわけではない。 先生は夜間救急医療センターを設立するにあたり協賛し出資してくれた病院の中からいくつかの候補を教えてくれた。
「普通なら、リストのなかからお好きな病院を選んでいただくのですが、この怪我だとへたなところに持ち込んでも手に負えないから…」と言いつつ、首をかしげながら、5つの候補を教えてくれた。

立てない…排泄障害が残る…本当に大丈夫なのか…でも、出会ってしまった以上これを見捨てて逃げることもできない。 職員の方が尋ねる。「猫ちゃんを今後お家で保護されるんですか」 「出会った以上見捨てるわけには行かないでしょう」

帰りのタクシーを呼んでいただいて福ちゃんと共に家に戻ることにした。時刻は3時30分近かった。 もう、今日は会社どころではない。


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自宅 5月23日 午前4時
こんな時の為に用意してあったケージに福ちゃんを移す。1年前の1月に買ったケージとキャリーバックは1年半近くたってついにその使い手を手にした事になる。

医療センターで薦められた病院の中から色々考えて最初に電話する病院を決めた。 電車でも、車でも行け、土日を診療していて、そして当直医の先生が最初に名前を挙げ、「私はY先生は好きですよ」という言葉を頼りに。

外は早くも明るくなり始めていた。 雨と泥にまみれた福ちゃんに出会ってからまだわずか4時間しか経っていなかった。 少しだけでも休もう。 5時頃、やっと横になった。 まだ、始まったばかりなのだ…


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コメント 7

のらん

エ〜‼ それは大変な状況でしたね!
もう10日ぐらい経っていますが、福ちゃんはどうしているのでしょう⁈
入院中ですか?それとも、mito and tanuさんのお家に⁇
でも、福ちゃん、すんなりキャリーに入ったのは、助けて欲しかったのでしょうね。。。mito and tanuさんのおかげで命が救われました。
福ちゃんのその後が気になります‼
つづきのお話、早く読みたいです‼
by のらん (2011-06-01 14:53) 

marie

福ちゃん、命拾いしましたね、よかった★ 
mito_and_tanuさんどうもありがとう・・・ご苦労様でした。
その後福ちゃんはどうでしょう・・・心配です
by marie (2011-06-01 20:46) 

ChatBleu

大変なことになってたのですね!
その後が気になります。
by ChatBleu (2011-06-01 23:21) 

mito_and_tanu

nice! コメントありがとうございます。 
福ちゃんは先日の日曜日に退院しまして、今週から、福ちゃんと一緒の生活が始まりました。 色々大変な要素もあるのですが、福ちゃんは甘えん坊で、とてもかわいいニャンコです。 もちろん、縞君たちも元気です。 昨日は、うっかり横になったら寝てしまってご飯を持っていくのが夜中3時になりました(笑)。
by mito_and_tanu (2011-06-02 07:18) 

ぜいにくん

頭がさがる思いです。
福ちゃんの回復を願っております。
by ぜいにくん (2011-06-02 07:27) 

はなちゃい

きっと。
mito_and_tanuさんを待っていたのです。

出会いは必然だと信じています。

色々大変だとは思います。
福ちゃんは喜んでいますよ!!!
by はなちゃい (2011-06-02 20:05) 

sig

こんばんは。
6/8の記事から遡って読んできましたが、福ちゃんのことで大変だったんですね。親切が通じて、福ちゃんがなついてくれてよかったです。でも、この障害は手がかかりますね。仕事を抱えて深夜も世話しているmito_and_tanuさんのお身体の方も心配です。
by sig (2011-06-09 00:26) 

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