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【今朝は電車は動いた 思うこと】 [【10年01月】]

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ちょっと猫から外れてしまうが・・今色々と思うことを

朝、特に市の広報放送がないので停電はどうなるのかと思っていたが、とりあえず電気は止まらない。電車の走行音も聞こえる。 どうやら電車もうごいているようだ。

停電に備えて6:20にはすべての電気の使用、といっても昨夜に殆ど準備したので、縞君達に持ってゆくお湯(飲み水と皿洗い用だ)を給湯するためのガスを点火する事と照明くらいなのだが、を完了。

朝、縞君達の所に相変わらずのスケジュールでご飯を持ってゆく。 こんな時だからこそ、今までのペースを崩さずに給食は続けたい。




昨日、JRの駅に行って明日の見込みを聞いた時、駅員氏は困った顔をしながら電力供給が不足する中で電車を走らせて停電を起こすと一般家庭に迷惑がかかるし、短区間の折り返しで停電区間だけ運休させる手も車のやりくりが困難で難しいと言っていた。

後半はなるほどと思うが、前半は責任感を感じすぎと思う。 社会・国家の基盤である鉄道輸送が一般家庭の生活に優先されるのは自明で家庭を停電させても列車(特に貨物輸送)は止めてはいけないからだ。

停電で遮断機の動作が不安との意見もあったようだが、地区停電に対し既に警察は信号に警官をつける対応をしていたのだから、それとの連携で遮断器の監視もできる。 全てをとる事はできなくても、何かを捨てればある程度の事はできる。そういう状況だと思う。

東電にせよJRにせよ平常通りの業務を継続する責任感にとらわれすぎていないか。 原子炉6器が炉心溶解の危機にある状態で定常通りの電力供給を期待する方が間違っているだろう。同じように、鉄道もできるだけの運航でもよいからどうするかを考えるべき時期ではなかろうか。

では、なぜそれができぬのか?と考えるに、これは判断が東電、鉄道会社など個々の組織に任されていて、それを統括する強力な指揮機能がないからだろう。 内閣官房などがもっと集権的に指揮をとらないといけないのではなかろうか。 東電に原発の緊急事態の対応も任すのも無理がある。

危機管理(損害制御)的に言えば、海水による緊急冷却は、通常の冷却系が停止して炉心冷却の目途が無くなった時点で即時おこなわれるべきだっただろう。 東電の立場ではそれが躊躇されるのは明らかだ。 海水導入は原子炉に引導を渡すため多大な損害、今後の電力供給源の長期的喪失を自ら決めることになる。 軍隊と違いこの種の決断になれていない民間企業にそれを求めるのは酷だろう。

戦前であれば、この規模の災害になると戒厳令発令となり、軍隊が警察も掌握して被災地の復興と、首都の警戒をすることになろう。今でも外国であればありうる話だ。 今回の対応は政府の中央集権的統括力統制力の発揮が不十分に感じる。もっと主導権を発揮してもよいだろうと思う。

現時点で最も懸念されるのは制御不可能に陥っている原発の核の火を制御しきれるか否かだろう。 政府の命令があったかどうかは知らないが、命令が無かった場合は、後手に回ったとはいえ、海水注水を決断した東電は称賛されるべきだろう。 貴重な財産であり、天塩にかけて育ててきた石油に代わる人類の叡智のエネルギーと言われる原子炉を寿命中に自ら廃炉に追い込むのだから。

長期的には、電力が無いと緊急海水注水ができないという原発の損害制御機能の根本的問題も解決も必要だろう。 緊急時、大抵は動力、電力は喪失しているからだ。 海水注水は手動で注水弁を開けば、重力送りで海水が氾水する形でなければ損害制御的にはまずかろう。

教訓というものは温故知新の言葉のとおり、過去にあると思う。
戦艦武蔵はレイテ沖海戦の空襲で主砲弾火薬庫の冷却機能が止まったと同時に艦長の決断で弾薬庫に注水をしている。 これは、主砲が撃てなくなる事を意味し、作戦における武蔵の存在意義を消滅させる。 砲術の権威と呼ばれた猪口艦長にとってつらい決断だったろう。 しかし、爆発すれば一瞬で轟沈。そうすれば武蔵そのものも、乗員も全てが失われる。 緊急時の決断、特に損害制御というのはそういうものだろう。

主砲が撃てなくなった後も武蔵は艦隊から離脱せず、同行している。この理由は定かでない。 主砲のない武蔵は作戦に寄与できないからだ。ドライに考えれば、反転して根拠地に帰るべきとも言える。 考えられるのは2つ。 一つは、いまさら引けないという責任感。これは実際にはあまり効果が無い責任感なので本当は、発揮されるべきものではないだろう。
もう一つの可能性は猪口艦長が武蔵沈没に際し副長に託した遺書にある「本艦が被害担当艦となりて…」というくだりだろう。 目立つ武蔵は主砲が撃てなくても相手から見れば堂々としており、攻撃の主目標になる。そうすれば、僚艦への攻撃は手薄となり、レイテにたどり着く可能性が生まれる。 そういう判断だったかもしれない。

武蔵は航程半ばで沈没するが「戦艦武蔵の最期」「戦艦武蔵」などの本によれば、不沈艦と呼ばれた武蔵を沈めたのは電源の喪失とそれに伴う排水の不能だったようだ。 システム的な給電が停止した後、数時間にわたって移動式発電機と移動式ポンプ、さらには人力操作式ポンプまでを駆使して沈没を回避しようとする乗組員の姿が生存者の証言として記されている。

こうしてみれば、損害制御が必要なとき、バックアップ電力も動力も喪失しているであろうというのが実際なのだろう。 なにはともあれ、今は、溶解の危機にある核の火をうまく抑え込んで欲しい。それに加えて、なぜ、必要なときにバックアップ系が機能しないかも今後考えて欲しいことだ。
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のらん

縞君たちが元気そうで、なによりです。
地震以来、いろんなトラブルが一気に押し寄せて、
文明に頼りきった人間たちは右往左往ですが、
こっちの公園の猫たちも、いつもといっしょ。
猫たちのシンプルな生き方が、うらやましいです。
by のらん (2011-03-15 17:00) 

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